会社のナレッジ蓄積と共有を目的に、弊社ではドキュメント共有ツール「Notion」を導入しました。
これまで使ってきたツールから移行を進めたり、新しい活用方法を模索する中で、Notionの特徴やメリット、使い方を詳しくまとめましたので、プロジェクトの管理・運用にNotionの利用を検討している人はぜひチェックしてください!
※具体的なドキュメントの作成方法や、マークダウン・ショートカットの入力方法、データベースの活用方法については【後編】でご紹介します!
【Notionとは】"All in One"を実現するドキュメント・プロジェクトの一元管理ツール
Notionの特徴
Notionはノートやドキュメント化した情報を、整理されたナレッジ(知識)としてストックし、チーム内で共有するためのツールです。
料金は基本無料で使い始められますが、アップロードできるデータ量を増やしたい場合などに有料プランへの移行が必要になります。
同じようなガジェットが数あるなか、Notionが特別なのは、"All in One Workspace"をコンセプトとして掲げている点です。他の様々なサービス(Evernote、Googleドキュメント、Trello、Slackなど)の長所を取り入れつつ、より多くのシーンでフレキシブルに活用できるツールとなっています。
これまでは複数サービスで管理してきた情報をNotionに移行すれば、ツールのハブのように利用して一元的に情報をNotionに集めることも可能です。
Notionは、組織全体で「情報の整理」「情報の共有」「情報の検索・探索」がスムーズに行えるドキュメントツールとして、非常に便利な機能を多数実装しています。
Notionで具体的にできること
実際のプロジェクトにおいてどのようなジャンルで、どのような利用法があるかは、公式サイトから引用した下記情報を参照してみてください。
製品
- ロードマップを可視化
- 機能仕様をドキュメント化
- 部門の枠を超えて協力
エンジニアリング
- リリース予定を調整
- プロセスを体系化
- 高速なリリースを実現
人事
- 会社のルールを共有
- ナレッジを保管し活用
- 新入社員をオンボーディング
デザイン
- すべてのプロジェクトを管理
- ロゴ、フォント、アセットをカタログ化
- デザインシステムを公開
営業
- 使いやすいCRMを構築
- すべての議事録を整理
- チームにノウハウを共有
マーケティング
- スタイルガイドを作成
- コンテンツカレンダーの管理
- イベントを把握
Notionのメリット・得意なこと
ここまでの情報をメリットをおさらいしてまとめると下記の通りです。
- ナレッジの蓄積、ドキュメントの共有・管理ができる
- 上記により、組織全体に対して情報の透明性・公益性を高められる
- Evernote、Googleドキュメント、Trelllo、Slackのようなツールに散らばりがちなドキュメント類を統合してハブのように活用できる
- リアルタイムでの情報共有が可能なので、チームの共同作業や、外部との連携を円滑に遂行することができる
Notionのデメリット・苦手なこと
逆にNotionのデメリット・苦手とすることは下記の通りです。
- 自由度が高いゆえに、何に使ったらよいかわかりづらい
- 自由度が高いゆえに、何ができるか・どのようにやればいいかを、頭の中に落とし込むまでの時間がかかる
- 組織全体で「情報の整理」「情報の共有」「情報の検索・探索」がスムーズに行えるような多機能なツールは必要としていない
総じてメリットの裏返しになりますが、「ツールを使ってやりたいことが、狭い範囲に絞られていてかつ明確」という場合には、Notionのようなカスタマイズ性が高い多機能ツールを使うメリットはほとんどありません。
Notionだと、できることが多いだけに考える時間が必要になる面もあるため、一点集中のもっとシンプルなツールを探す方が良いケースも考えられます。
【Notionのサービス概要】料金体系・アプリ
Notionの料金体系
Notionの料金プランは「フリー」「プラス」「ビジネス」「エンタープライズ」の4種類があります。(※2025年10月現在)
個人用およびお試し用としては、無料で利用できる「フリー」プランがおすすめです。
さらに機能を追加したい場合は「プラス」、大人数のチームで共同で利用したい場合は「ビジネス」や「エンタープライズ」がよいでしょう。
フリーの機能
- Notionのベーシックなフォーム
- NotionページをWebに公開
- Notionカレンダー
- Notionメール(Gmailと同期)
- サブタスク、依存関係、カスタムプロパティなどを含むデータベース
- ゲストユーザー数 10名
プラスプランの機能
- フリープランの全機能
- 共同作業用のブロック数の制限なし
- 無制限のファイルアップロード
- 無制限のチャート
- カスタムフォーム(公式フォームからNotionのブランド名を削除できる)
- カスタムサイト(トップヘッダーのカスタマイズ、ライト/ダークテーマの選択が可能 等)
- slackやGoogleドライブなどの連携が可能
- ゲストユーザー数 100名
ビジネスプランの機能
- プラスプランの全機能
- SAML SSO
- データベース権限の詳細設定
- いずれかのページを検証する
- プライベートチームスペース
- 条件付きフォームロジック
- ドメイン検証
- プレミアムインテグレーション
- Notion AI
- ゲストユーザー数 250名
管理者とメンバーに別々の権限を設定し、管理を強化しましょう。
新規メンバーの招待およびワークスペースの設定変更は、管理者のみが実施できます。
エンタープライズプランの機能
- ユーザープロビジョニング(SCIM)
- 高度なセキュリティ設定
- 監査ログ
- カスタマーサクセスマネージャー(条件付き)
- セキュリティとコンプライアンスに関するインテグレーション(DLP、SIEM)
- ドメイン管理
- 高度なインテグレーション
- ゲストユーザー数 250名〜
金額は、「フリープラン」(0円)、「プラスプラン」(2,000円/月払い、1,650円/年間払い)、「ビジネスプラン」(3,800円/月払い、3,500円/年払い)です。
「エンタープライズ」は要問い合わせになるので公式サイトから確認しましょう。
Notionのアプリ
NotionにはPC(Windows,Mac)、スマホ(Android,iOS)用にそれぞれアプリが存在し、ダウンロードして利用することができます。ブラウザから利用することも可能です。
ただし、ネット上の評判などを見ると、スマホ版の利用は操作性がPCほど高くなく、使いづらいという声が聞こえます。
業務用でプロジェクトの管理など幅広い利用を考えている方は、PCメイン活用を考えるのが良さそうです。